思い出の向こう側

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きのこと羊

最近、よく羊文学を聴くようになった。

 

なんで聴くようになったんだっけな。多分最初に聴いたのはちょうど一年前くらい。Apple Musicのステーション機能を使って色々な曲を聴いていた。その時に初めて聴いてこの歌声いいな、と思ったのが吉澤嘉代子、羊文学、柴田淳とかだった。羊文学は多分きのこ帝国からの流れでレコメンドされてリストに入っていたんだろう。

でもそこから他の曲聴いてみようとかにはならず、月日は流れていった。

 

そして今になって再び聴いている。今度はYouTubeのオススメに上がっていたからだった。羊文学って前に聴いて結構いいなと思ったアーティストだったな、という記憶で再生ボタンを押した。そして良かった。どの曲が最初だったかは何も覚えていない。「光るとき」あたりかな?

 

きのこ帝国にハマっていた人間には刺さるものがあるというか、それくらいこの二つのバンドは方向性が似ているような気がする。というわけでハマった。

ボーカルの歌声はそこまで似通っているわけでもないのだけれど、内向性とか、気怠さとか、虚しさとか、諦めによる優しさとか、なんかそういうものを内に湛えている感じがどことなく似ている。少なくともキャッキャしている感じではない。例えば緑黄色社会とかとは相対する感じ。

 

どちらかといえばきのこ帝国の方が大人っぽいというか、完成されている感がある。落ち着いている。羊文学はというと、どこかまだ若く、荒削りな分勢いとかを感じる曲が多い。きのこの方が年上のお姉さんってイメージを何故か(実際年上なので何故って程でもないが)持っている。なんでだろう。きのこ帝国はどこか世界に諦めをもう持っているのに対して、羊文学はまだ諦め切れていない、みたいなことを感じている。これは私が投影しているだけな気もするが。

 

でも、似ているというのはどうやら私が思っているだけではないらしい。

というか羊文学に後から加入したドラムのフクダさん自身が、

『メンバーになる前は「きのこ帝国っぽいな」っていうのも思ってて、きのこ帝国もすごい好きだし。』

羊文学『トンネルを抜けたら』インタビュー | INTERVIEW | felicity (フェリシティ)

と言っていた。やっぱりそうだよね。似ている。だけど違うからいい。

 

 

最初は「光るとき」「1999」あたりをよく聴いていた。

最近はこの辺。


「夜を越えて」、いいですよ。語る言葉があまりないくらい。こういう曲調が好きなんだなぁという。


「天気予報」もすごく好き。この二曲はイントロと繰り返されるギターのフレーズが多分好みなんだと思う。

「あいまいでいいよ」は中毒性がある。特にサビ。好きだと自信を持って言えるかというとよくわからなくなる。だけど中毒性はピカイチ。頭の中をずっと流れてくる。だから多分好きなんでしょうね。

 


「夕凪」は最新曲。素直にいいです。落ち着くね。

 

他にも「砂漠の君へ」とか、「なつのせいです」「マフラー」あたりが好きです。あと当然ながら「光るとき」や「1999」も。


というか「1999」は一回くらい聴いた方がいいです。はい。

 

 

(追記):

きのこ帝国の初期のアルバム「渦になる」「eureka」あたりを改めて聴き直してみたところ、やっぱり今の羊文学と似ているな、という感覚を持った。特に羊文学のアルバム「POWERS」とはすごく近いような気がしてきた。

似ているようで違うなと感じていたのは多分、きのこ帝国に関しては最後のアルバム「タイム・ラプス」の完成された印象が強かったからだ。そりゃバンドの終わりの作品と、今なお途上のバンドの作品では印象が違って当然だ。

羊文学はきのこ帝国の辿ってきた道筋を歩いているようでもある。もちろん違うところもたくさんあるのは当然だけど、なんだか楽しみだ。