CoccoのライブをZepp Nambaで見てきた。
2021年発表の『クチナシ』と、2022年発表の『プロム』を引っ提げて、コロナ禍以降の曲だけで構成されたライブだった。
最高だったんだけど、今日書きたいのはライブの振り返りではない。今日披露されたうちの一曲、『潮満ちぬ』についてだ。
Coccoはとても好きなアーティストだ。
だけど、全曲を好きかというとそうでもない。アルバムの中にだいたい2〜4曲刺さるものがあって、他はなんかわからないなぁ、みたいなことが多い。だから好きなアルバムというものがない。
その代わりというか、刺さる曲の打点は高い。一発一発が致命傷レベルに刺さってくる。刺さって抜けなくなってしまう。
Coccoの曲はCoccoそのものだ。彼女から生まれてくる歌は、そのどれもが彼女を表している。私に刺さる曲も、刺さらない曲も。その人の全てを好きになるというのは難しいけれど、でもそういうものだよね。
ここ最近のCoccoの曲の中では、圧倒的に『潮満ちぬ』が刺さる。
全てが良い。美しい。
MVの映像も良い。私がこれを初めて聴いたのはちょうど引っ越しの準備をしていた時で、だからこの部屋の画が刺さりまくっていた。
この曲を今日はライブで聴けた。それもとてもいい席で。
聴いている間中、全身でこの曲を受け止めていたら涙が出てきた。いい時間だった。これだからCoccoのファンをやめられない。
この曲以外だと、『ままいろ』『結い』『PROM』『星の子ら』とかが良かった。
あとは、アルバムに入っていない曲も。『7th floor』って曲が好きだった。
それからこの曲。
コロナ禍の中で生まれた曲。曲名すら知らない。まだないのかもしれない。これがとても良かった。
狂信的なようだけれど、私はCoccoという人を信頼している。
自分に嘘がない人で、言葉にも嘘がなくて、まっすぐで、愛がある人。そんな言葉で語ればいいのかなとも思うけれど、そういう言葉で彼女を言い表してしまうのは雑だろうな。ただ本能的に、私は彼女を信頼しているのだ。それは言葉や歌を通して感じたものであり、私のその感性を信じていたい。
だから私はCoccoを、Coccoの曲を信じている。信じられるような気がするんだ。
これからもきっとたくさんの曲がCoccoからは生まれてくる。刺さらない曲もあるだろうけれど、刺さる曲が絶対にあることを私は信じているから、私はCoccoを聴き続けます。
(追記):
今回のライブはコロナ禍以降の曲だけ、つまり今のCoccoを見てくれということだったらしい。昔の曲、たとえば『樹海の糸』とか『Rainning』とか私にぶっ刺さっていた諸々も聴きたかったなという気持ちはあったけど、結果的にはこのセットリストで満足している。
今の曲や未来の曲も刺さるものが絶対にあると信じているから受け入れられたのかもな、なんて思ったのでこの文章を書いたのでした。