思い出の向こう側

好きなものや思い出について書いたりしています

オワリはじまり

最後の歌が好きだ。

 

最後、というのは色々ある。

ずっと最新曲のまま、もう最新が更新されない歌。ライブの終わりに必ずと言っていいほど披露されるような歌。アルバムのラストトラック。別れなどの最後を歌った歌。

最後に歌うという意味での最後か、最後を歌うという意味での最後かの違いはあるけれど、なんにせよそこに託された終わりの空気が私は好きだ。

終わりってものが好きなのかもしれないね。何にでも終わりは来て、そこには大体感情が発生する。悲しいとか寂しいとかそれだけではない、もっと彩り豊かな感情。そこに浸っていることを私は選びたがる。

 

 

例えば、小松未歩「happy ending」。

この曲は2009年に発売されたベストアルバム「小松未歩 ベスト~once more~」に新曲として収録された曲で、アルバムの最後のトラックに入っている。そしてこのリリースを最後に引退状態になってしまったから、小松未歩の最後の曲でもある。

この曲はずっと、高校生くらいの頃から好きだった。とても幸せな形を感じる曲だった。最後の曲になったことは最近知ったけれど、それを知ると最後の曲としてこの上ないことに気づく。

推測でしかないけれど、きっとこれが最後だと思って作ったんじゃないだろうか。小松未歩小松未歩としての歩みを終える最後の曲として。happy endingだと思って作ったのか、happy endingにしたかったと思って作ったのかはわからないけれど、どちらで捉えてもグッと来るものがある。

 

 

ライブの最後の曲について言うなら、浜田省吾の「家路」「ラストダンス」辺りとか。終わりを共有するような感じがとてもいい。ライブというハレから日常のケに戻っていく橋渡しの役割があると思っている。

他にもこの間行ったMr.Childrenでは「GIFT」、羊文学では「夜を超えて」、倉木麻衣では「always」とか、とても好きで今日はこの曲を聴きたくて来たんだって曲がライブの最後だったりする。この曲に終わりを託したいって思いと、終わりを好きな私の感性がリンクするんでしょうね。

 

アルバムのラストトラック。

これはMy Little Lover「evergreen」の最後の曲、「evergreen」が思い浮かぶ。あれは最高。

それから他にもいくらでもあるのだけれど、多すぎるので割愛します。

最後に配置するというのはそれだけ何かしらアーティストの意図というかメッセージ性のあるものになるんだろうな。そういうメッセージが好きな私は、サブスク全盛の今ではもう曲順に意味を込めにくいのかもしれないと思って少し寂しくもなる。

 

 

終わりを歌った歌については枚挙にいとまがないので細かく書いたりはしないけれど、

ZARD「Last Good-bye」

浜田省吾「夏の終わり」

宇多田ヒカル花束を君に

中島みゆき永久欠番」「もう桟橋に灯りは点らない」

あいみょん「生きていたんだよな」

チェッカーズ「I love you ~SAYONARA~」

・きのこ帝国「海と花束」

スピッツ「君が思い出になる前に」「楓」

柴咲コウ「My Perfect Blue

・チューリップ「心の旅」

BUMP OF CHICKEN「グッドラック」「車輪の唄」

加藤和彦北山修「あの素晴しい愛をもう一度」

あたりかな。別れを歌った歌ならもっといっぱいあるけれど、終わりの瞬間を(その時なのか振り返ってなのかはあるにせよ)歌ったものはこういう感じだろうか。

今までこのブログで書いたことのある曲が結構あって、それだけ私は終わりに惹かれていたことに気付く。やっぱり好きなんですね。

 

終わりよければすべてよし。だけどこの記事の締めかたがわからない。どうしよう。

考えるのも放棄して好きな曲を貼っておいて終わりにしちゃいます。

というわけで聴いてください。