思い出の向こう側

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春を訪ねて②(別府)

続きです。

 

2日目(3/25)

目が覚めて天気を確認すると、やはり雨だった。まあしょうがないかと思いつつ、少し雨が弱まるのを待ってから宿を出て、別府駅からバスで血の池地獄へと向かう。今回の旅の目的は3日目の阿蘇で、だから2日目はまあ別府で地獄めぐりと温泉でのんびりすればいいや、くらいのテンションだった。

別府地獄めぐり公式サイト(別府地獄組合)

 

血の池地獄は名前の通り赤色の池だった。温泉が噴き出して溜まっているのを池と表現していいのかはよくわからないが、綺麗だった。

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血の池地獄のあとは近くにある龍巻地獄へ。こちらは間欠泉で、30〜40分おきに6〜10分ほど噴出するそう。私が着いたときはちょうど噴出が終わったタイミングだったのか、結局30分ほど待つことに。噴出は結構な迫力があり、またこのとき少し晴れ間が覗いたのもあって虹もかかって美しかった。

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残り5つの地獄はここから少し離れた鉄輪温泉(かんなわと読む。変換で出てこないので不便である)にあり(というよりはこの血の池地獄と龍巻地獄が外れにある)、バスで向かう。

海地獄は血の池とは真逆で、青色の池だった。なんでこんなに鮮やかに色の違う温泉ができるのだろうか、不思議である。

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桜も咲いていた。

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鬼石坊主地獄は泥がぽこぽこ沸いている様が坊主の頭っぽいことからの名前らしいが、違うものに見えてしまってとてもアレだった。

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かまど地獄は結構いろいろな種類の地獄が集まっていて、観光地としての努力も伝わってくる場所だった。温泉も飲めたし。美味しかったな。

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このあたりで風と雨が強くなり、持っていた折り畳み傘が壊れてしまった。もうどうしようもない。

 

鬼山地獄は他の地獄のような温泉の池としては特段見るものはないように思えた。だから写真も撮っていない。ここにはワニがたくさん飼われていて、それを眺める場所になっている。まあワニがたくさんいる場所も地獄と言えば地獄なので、それはそれで正しいのかもしれない。もっとも私は壊れた傘で雨風と戦うのに必死で、あまり覚えていない。

 

白池地獄は本来はもっと白いらしいが、なんらかの作用によって緑がかってしまっている。何のせいなのかも説明が書いてあったが、忘れてしまった。

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とにかくこれで地獄めぐりは全て終わりで、あとは温泉に入るだけ。ここ鉄輪温泉にも沢山あるし、ちょっと行けば明礬温泉があったりもする。別府には八つの温泉郷があり、合わせて別府八湯と呼ばれているくらい、いろいろな温泉がある。選べない。もっと長いこといられる旅程にすれば良かったなと後悔しつつ、ともあれどこかしらかを選ぶことになる。

風が強くなってきて、あまり遠くに行く気も起きなかったので、鉄輪にある鉱泥温泉に入ることにした。

歴史|天然 坊主地獄【公式】

ここは午前中しかやっていないのだが、湧き出てくる熱泥(鉱泥)に浸かるという、一風変わった温泉で、面白そう。入浴料を払い、おばちゃんに入浴方法を教わる。ひとまず汗を流して普通の温泉に浸かる。あったまったら鉱泥の温泉に入る。熱いと聞いていたが、この日はそこまでではなかった。鉱泥の効能が強すぎるからか、長く入ると湯当たりを起こしてしまうそうなので、1、2分(体が温まったら)で出て一旦体を冷まし、再度入ってを3回ほど繰り返す。計5〜7分ほどの入浴がおすすめらしい。ただ、その塩梅は私にはよくわからなくて、身体の声を聞けていないことを実感する。もう少し長く入れたような、それでいて湯当たりしてしまったような、不思議な感覚だった。

 

鉱泥温泉をでたあと、もう一度鉄輪温泉郷に戻り、今度は鉄輪むし湯に入る。蒸し風呂はサウナのようなもので、これが心地よい。8分ほど入ったところで2分延長しますかと尋ねられるのだけれど、当然のように延長し10分の入浴を終えた。いや、気持ちいいっすね。風呂を出たあと、温泉で作られたゆで卵を食べる。これがこの日最初の食事である。

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むし湯を出たあと、もう一つ温泉に入ろうかなとも思っていたが、もういいかという気になって、別府まで戻るべくぶらぶらと歩く。バスでそのまま帰ってもよかったが、飯も食いたいし景色のいい眺めも見たかったので。

湯けむり展望台が近く(とはいっても歩くと20分くらいか)にあるということで、そちらに向かう。が、向かう途中の坂道から遠くに海が見えた。

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この景色を見たときはまだ晴れていたが、少しするとどんどん曇ってきて、それでもう諦めて引き返すことに。

別府大学駅へと歩いていると、大分香りの博物館なるものがあり、興味本位で入ってみることにした。外からは入館料がわからず、500円未満なら入るかなぁと思って中に入ったら500円だったので迷ったが、まあいいか入っちまえ。

大分香りの博物館

別府大学が関わっていることもあり結構本格的な展示がされていて、香水の歴史だったり科学的なことだったりが学べて大変面白かった。香水作りみたいな体験もできるようで、行く価値はあると思う。ただここでの最大の収穫は、私は香水が苦手だと分かったこと、だった。

 

別府大学駅から別府駅へ戻り、昼ごはんを探す。駅前にあるとり天を食べられる店(豊後茶屋)は長蛇の列で、それならばと街に繰り出しトキハに入っている「東洋軒」でとり天を。美味しかったです。

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別府は全体的に好きな場所だった。また来たいし、なんならちょっと住みたいかもしれない。そんなこと言っても実際に住むことはまあなかなかないのだけれど。でもこれだけ温泉が楽しめる街に住むのは贅沢なことなのだと思う。

 

15時ごろ、別府から列車を乗り継ぎ、阿蘇へ。途中大分で降りて、「ポッポおじさんの大分からあげ」でとり天を買った。そういえば6、7年前に大分を通ったときも確かここでとり天を買っていた。狙ったわけでもなく、なんだか不思議な気持ちになった。

18時ごろ宮地駅で降り、バスで阿蘇内牧温泉へと向かう。本当は阿蘇駅からバスで行くつもりだったが、ネットで見た古い(2年前)時刻表にはあったバスが、去年のダイヤ改正で減便されていて乗れないことに気づき、慌てて宮地駅で降りたのだった(宮地駅からのバスはまだあった)。Googleマップ先生には頭があがらない。本当に助かった。

 

宮地駅から乗ったバスは、宮地駅から阿蘇内牧温泉までの20分ほど、乗客は私一人だけだった。そらだいたいの観光客は車だよな、とか、そら減便されるわな、とか色々なことを考えていた。

内牧温泉では五岳ホテルというところに泊まる。大変快適だったし、温泉も気持ちよかったが、5階建てなのに1、2、3、5、6階と表記していて、そういうところでは昭和を感じるホテルだった。4階は事務室とかにしているのかなと思いきや、外から見てもただの5階建てなので本当にないんだと思う。法律的に大丈夫なんだろうか。

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晩飯はあか牛を食べたい気持ちはありつつ、まあいいかと思ってお好み焼きを。美味しかったです。

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続きます。