思い出の向こう側

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背中

夢を追ったり、あるいは何か違う道に進むことを決断する、その一歩を後押しする歌はとても多い。

 

その一方で、本当に望んでいた夢見ていた道じゃなくても、そこにある幸せで満足してしまおうよ、というような歌ってあまり多くないような気がしている。

多くの人間は夢を諦めて、現実的に、いわば妥協して生きている。私だってそうだ。

夢を捨てきれない気持ちはありつつ、子供の頃思い描いていた未来ではない今を受け入れて、これはこれでいいかなんて思いながら暮らしている。叶わなかった夢は酒のつまみにでもして。

 

でも、その大多数の暮らしを肯定して歌う歌を、私はあまり知らない。夢を追う選択も尊いけれど、現実的な選択だって尊いはずだ。なのに歌は大抵夢を歌う。

 

現実を生きている人たちだって諦めきれない夢みたいなものを抱えて生きているのだから、そこをくすぐる歌が刺さる、ということはあるだろう。刺激的だし。感情の起伏は激しくなるし。歌にもなりやすい。

逆に日常は所詮日常であって、ありふれた、特に何も感情が動かないものだったりする。それを歌ったところで感情に訴えかけるものにはなりづらく、結果歌にもなりづらいんじゃないか、なんて思う。

でもたまにはそういう歌も聴きたい。現実を生きるという選択を肯定してくれるものが欲しい。夢の道じゃないにしたって、頑張って生きていることには変わりがないんだから。日々の暮らしを精一杯生きるということの頑張りを後押ししてくれる歌が欲しいんだ。

 

というわけで、私が知っているそういう歌です。

Mr.Children「Any」



 

FUNKY MONKEY BABYS「ヒーロー」

 

浜田省吾「I am a father」

 

・高橋優「 花のように」


 

あと何かあったっけな。同じような内容の歌になってしまっているのは、結局のところ現実、あるいは日常というのが、私にとってはこういう地道に働くようなことでしかないということなんだろう。男性シンガーが男を歌う歌が多いのも、きっと私が女性の日常的なものに共感しにくいからだろうな。

それか歌にできるような日常というのは、こういうところぐらいだったりするのかな。だとしたら少し寂しいような気もしてくる。

あとは、妥協だとしてもこれが幸せだって胸を張って歌うものは全然思い浮かばなかった。聴いても刺さらないからスルーしてしまってるだけな気もするけど。

 

とりあえずはこんなものだけれど、思い出したら書き足すかもしれません。他にも何かあったら知りたいので教えてください。