思い出の向こう側

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ずっともっと

2/15。

なんばHatchで行われた阿部真央スキマスイッチ大橋卓弥さんによるアコースティックライブイベント、ZUTTOMOTTOに行ってきました。

 

阿部真央は当然のように好きで、スキマスイッチも最近は全然聴いていなかったけどそこそこ好きなアーティストだった。ドラえもんで聴いたボクノートがすごく好きだった。そんな二人でイベントをやると知り、勢いチケットを申し込み、無事に確保。

 

そして当日。時間有給を使って急いで会場に向かったものの、着いたのは開場の直前。今回は整理番号順の自由席だったからどうしても間に合いたかったので、ギリギリとはいえセーフでホッとした。番号は170番台とかだったので6列目くらいを取れたらいいなと思っていたのだけど、入ってみると端っこの方とはいえ2列目が空いていた。勝ち。

席にはアンケートが置いてあって、二人への質問を募集していた。コーナーで答えてくれるそうで、なるほどそういう感じのイベントか、と思った(対バンみたいな感じになるのかと思っていたので)。

あとは事前にアナウンスもあったけど、今回の公演はマスクをしていれば歓声やら笑い声とかは全部OKとのこと(一緒に歌うとかの継続的な声はダメらしい)。久しぶりに声が出せるライブにワクワクしていた。

 

そして開演。

一曲目が太田裕美の「木綿のハンカチーフ」で、男側の歌詞を大橋さん、女側を阿部真央で歌っていた。この時点でめちゃくちゃいい。MCとかコーナーとかでも、大橋さんの緩やかさや軽さ(いい意味で)に対して阿部真央の真面目さ、みたいな対比になっていたけど、ここでも歌詞がイメージそのままですごく合っている。

 

二曲目からは大橋さんがいったん下がり、阿部真央のステージに。

「貴方の恋人になりたいのです」で始まり、「じゃあ、何故」。好きな曲が続いて嬉しい。

そして最新アルバム「Not Unusual」より「Not Unusual」「Who Am I 」。

「Not Unusual」は自分の子供を見つめる目で書かれた曲で、とてもいいですね。最近の阿部真央はピアノで曲を作るようになったりと変わろうとしている。ピアノはコロナ禍になってから始めたらしく、今に満足せず変わっていこうとする姿勢が尊いですね。作る曲も初期の頃とは違ってきたりしているけれど、昔も今も好きな曲があることが嬉しい。

人は変わっていくもので、出会った頃とはお互いに変わりすれ違ってしまうことも当然あるけど、変わった先でも好きでいられるのは幸せなことだなと思う。

 

阿部真央がステージから下がり、続いて大橋さんのステージへ。

「少年と空」「ブルース」と大橋さんソロ名義の曲が続く。聴いたことが全然なかった曲たちだったけど、割と好きでした。特に「少年と空」はチャゲアスの「太陽と埃の中で」みがある言葉たちだったので、懐かしさを覚えていた。

どこか軽やかで余裕すら感じさせる歌声は阿部真央とは対照的で、そこも面白く新鮮だった。軽やかだけど適当とかとは違う、気づいたら泣いてしまうような歌。なんか酒飲みながら歌っているのが似合う感じだなぁと思っていたら、MCで居酒屋とかでフリーライブやったりしているって話していて、やっぱり似合うなぁと思ったりした。

 

続いてカバー曲をやりますと言って、中島みゆきの「化粧」。これがめちゃくちゃ最高でした。曲がいいのはもちろんのこと、歌声も合う。軽やかな悲哀が、心で泣いているように響く。大泣きしているというよりは、笑顔を作りながらも涙がつーっと流れるような歌だ。

「化粧」は宮本浩次もカバーしていたけど、こちらはどちらかというとぼろぼろと流れる涙な気がする。歌う人によって曲の顔が変わっていて、これがアーティストってことなんだろうなと思っていた。カラオケとは違う。

 

最後に「ガラナ 」。スキマスイッチの曲はスキマスイッチでやりたいからやりませんと言いつつ、最後にはやってくれるあたりが優しさというかツンデレって感じで、愛される理由がわかるなぁと思った。手拍子が楽しかった。

 

4曲ずつやったところで、MCのコーナー。

アンケートに答える感じで進んでいく。

お互いの好きな曲について、大橋さんが「Don't leave me」、阿部真央が「OverDriver」をあげていた。あと今回のライブが実現した経緯とかを話していた(大橋さんがGREENSの人に「誰とやりたい?」って聞かれて阿部真央って答えたらいつの間にか決まっていたらしい)。

他にはダイエットについての質問に大橋さんが過剰に反応していたのが面白かった。大橋さん、面白い兄ちゃんって感じですね。酒でも飲んでんのかと思ったりした。

 

質問コーナーに続いて、思い出ミュージックボックスというコーナーに。

これはボックスの中に中1〜高3まで書かれた紙が入っていて、引いた年代に聴いていた思い出の曲をお互い披露するというもの。お互いが何をやるかは知らないらしく、そのワクワク感と、私の好きな曲をカバーしてくれるかもという楽しみがあって、いいコーナーでした。あと音楽遍歴みたいなものを垣間見えるのも良い。


最初は高1 。

阿部真央は2005年ということで大塚愛の「SMILY」。盛り上がっていいですね。
大橋さんは1994年で、ミスチルの「Tomorrow never knows」。イントロの段階で沸いた。


次は中3 。阿部真央が2004年、大橋さんが1993年。
大橋さんは藤井フミヤの「TRUE LOVE」。もうね、選曲がずるい。全部好き。まあ私はまだ生まれていないんだけど。
阿部真央Avril Lavigneの「My Happy Ending」。大橋さんがAvril Lavigneとほぼ同期だって盛んに主張して笑いを取っていた。質問コーナーからずっと笑いの絶えない空間だったんだけど、これはもう完全に大橋さんのパーソナリティーがあってのことだった。

 

そして高3。
阿部真央YUI「CHE.R.RY」、
大橋さんがスピッツの「チェリー」。

まさかのチェリー被りに笑ってしまった。そんなオチある?しかもどっちもめちゃくちゃ好きな曲だし最高でした。大橋さんが「君を忘れない〜」と歌い出した時に会場から笑い声が漏れていた。

これでこのコーナーは時間切れで終わりだったけど、阿部真央が高2で披露する予定だったのはスピッツの「チェリー」だったという追加のオチもあり、最高の締めでした。


そしてライブが再開。最後は二人でお互いの曲をセッション。
阿部真央の「I wanna see you」。いや、もうね、最高でした。すごくすごくよかった。二人の歌声の合わさり具合がとても良い。
スキマスイッチの「全力少年」で本編終了。これもまたいい。会場全体で盛り上がって、締めとして最高でした。

最後の曲ですという言葉に会場が「えーー」となっていた時に、大橋さんが「この後アンコールというものがありまして〜」と言い出して笑っちゃった。

そしてアンコール。
せっかくだからと思い出ミュージックボックスのコーナーで使っていたボックスに二人のサインを入れてお客さんにプレゼントしようということになり、じゃんけん大会が始まった。全員が立って始まり、大橋さんや阿部真央に勝ったら残るというやつ。私は一回目で負けてしまってすぐ着席したけど、楽しかったですね。最後は綺麗に一人が勝ち残り、会場は拍手に包まれていた。あと大橋さんが「「こんなところで運を使っちゃった」みたいな言葉があるけど、運は使えば使うほど良くなりますからね」みたいなことを言っていて、いい考えだなぁと感心していた。

 

そして最後の曲は、ウルフルズの「笑えれば」。このイベントの最後の曲としてこの上ないくらいぴったりな曲だった。それだけ笑い声に溢れたライブだった。

「とにかく笑えれば 最後に笑えれば」

多分二人がこのイベントで我々に伝えたかったのはそういうことなんだろう。どこか対照的な二人だけど、奥底にある思いは多分一緒。いい組み合わせでした。

 

いやー楽しかったな。今度いつかスキマスイッチのライブに行ってみたいと思ったし、第二回があるならまた行きたいなと思った。2023年のライブ始まりがこれでよかった。