思い出の向こう側

好きなものや思い出について書いたりしています

窓の外の煌めき

ライブに行ってからのこの1ヶ月ほど、BUMP OF CHICKENにハマっている。

毎日のように繰り返し聴いている中で、新しい曲が発表された。

「窓の中から」。これがですね、めちゃくちゃいい。

この曲はNHKの18祭という番組の中で、18歳世代の若者たちの思いを受け止めてBUMP OF CHICKENが作り上げたもの。

 

「生み出してしまった希望を 頷いてくれた絶望を

他の誰とも分かち合えない全てで 宇宙を震わせろ 今

化けの皮の下の本当を さあ この声に応答を

同じように一人で叫ぶあなたと 確かに見つけた 自分の唄

いつの日か止まる鼓動を 涙になれなかった感情を

あなたに届くようにと声に乗せたら 自分でも驚いたんだ 応えて 重なる声

ああ 君と出会えて良かった きっとずっと出会いたかった

ほんの一瞬だけだろうと 今 今 重ねた声」

というクライマックスの歌詞がすごく好き。いや全部好きなんだけどね。

 

18歳世代は、コロナ禍で青春に色々なことが制限されてきた世代。忘れかけていただろう声を合わせて歌う喜びみたいなもの、そこから生まれる繋がりとか絆とか、一人じゃないんだっていう実感とかそういうものを掬い上げた曲になっている。

結成から27年以上が経った今でもこんな曲を作れることに感動している。過去最高に好きな曲かもしれない。

 

18祭で披露された、1000人の18歳世代と共に歌った「窓の中から」も、すごく良かった。

若さ、生命、力強さ、逞しさ、眩しさ、純粋さ、希望、まっすぐさ、若葉のような息吹、爆発、色々なものが溢れ出てきていて泣いてしまった。

「ほんの一瞬だけだろうと 今 今 重ねた声」を歌わせるのずるいよね。

 

 

私が高校生だった頃からもう10年近くが経つ。その10年を思うとき、どこかぽっかりと空いたものを感じてしまう。

歯車が噛み合わず、空転しながらもがいていたような日々。だからずっと心のどこかに、前に進めていないんじゃないかっていう焦りがあった。

ようやく今、少し噛み合えたような、そんな感覚で人生を歩き出せている気がしている。自分の人生を自分で生きる覚悟のようなものがやっとできたのかもしれない。

遅いよ、と我ながら呆れてしまう。もう27、そろそろ28でっせ。でも、それで良いんだ。私は人より歩く速度が遅いし、たくさん遠回りもしたし、何度も立ち止まり、振り返り、しゃがみ込んだりしてきた。今でも多分すごく幼い。人と比べて焦ってしまう気持ちは当然のようにあるけど、これが私の歩み。

それに、10年前の自分よりは今の自分の方が遥かに人間として良くなっていると思う。

きっと大丈夫。

 

そんなことを、18祭での若者たちの輝きというか、純粋さというか、真っ直ぐさというか、若さを見ながら思っていた。彼らと一緒に私も頑張って生きていく、そんな勇気をもらった。

18祭で藤くんが、「誰かの耳に届いたら、窓の中からは完成です」と言っていた。ちゃんと届いたよ。