思い出の向こう側

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CHAGE&ASKAについて思うこと

数ヶ月前、CHAGE&ASKAが終わりを迎えた。

 

いや、厳密にはとっくの昔に終わっていたのだろう。

コンビの復活を待ち望んでいたファンの願いは叶えられることなく、ASKAの脱退という形でチャゲアスは最後になったのである。

 

 

私がチャゲアスを好きになったのは中学生の頃だった。でもそれは2010年あたりで、その頃には既に無期限活動休止が始まっていた。それから復活することは結局なかったのだから、もう終わってからファンになったことになる。当時そんなことは全く知らなかったのだけれど。

多分テレビの歌番組で『万里の河』や『SAY YES』の映像が流れていたのがきっかけだったと思う。好きになって、親にベストアルバムを買ってもらった。これが初めて買ってもらったCDだったと思う。

 

VERY BEST ROLL OVER 20TH

VERY BEST ROLL OVER 20TH

 

 結局その後、他のアルバムを聴いたりするほどのファンにはならなかったけれど、このアルバムはたくさん聴いた。

特に『太陽と埃の中で』『YAH YAH YAH』『On Your Mark』『めぐり逢い』『HEART』『NとLの野球帽』『LOVE SONG』『恋人はワイン色』あたりが好きだった。今でも好き。

 

思春期の初めの頃好きになったアーティストだったから自分の中では大事な存在で、だからASKAが捕まった時はショックだった。好きだった作品がクスリをやりながら作られたものだと知って、思い出が汚れたような気がしてしまって。作品に罪はないし、今はもうそこを切り離してとらえることはできるけれど。

 

そして時は流れ、結局復活することはなかった。

不仲だとかそういう噂はあるけれど、実際のところは二人にしかわからない。40年以上も続いた二人の関係性はもう周りの人間が分かるものではないだろうから。

なのでこの終わりの理由を考えたりすることはしない。ただ、そこには終わったという事実があるだけだ。

 

 

ただ思うことがあるとすれば、寂しいなということに尽きる。

私の大事なものがまた一つ終わるという寂しさ。

そして何より、高校時代から40年以上も続いた二人のコンビが解散するということの寂しさ。何があったのかは知らないけれど、そんな二人がもう別の道を歩かなければならなくなった、離れることを選ばずにいられなかったその状況が私はとても悲しく寂しい。もう一緒にはいられないんだ。

 

加藤和彦北山修の『あの素晴しい愛をもう一度』で歌われているような世界。

赤トンボの唄を 歌った空は なんにも変わって いないけれど
あの時 ずっと夕焼けを 追いかけていった 二人の 心と心が 今はもう通わない
"

 

この歌で”あの素晴しい愛をもう一度”と歌われているように、最後に二人が一緒に立っている姿を見たかったな、とも思うのである。叶わないことは知っていても。そしてそれが残酷な願いであっても。

 

解散しても曲たちはずっと残る。いつまでもきっと聴き続けることだろう。

そして二人がいつの日か笑いあえる時が来たらいいなとそう願うのである。