思い出の向こう側

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退職しました

12/15、金曜日。

新卒から3年弱勤めた会社を退職しました。書類上は12/30付での退職なのだけれど、有給消化の関係で最終出社日が12/15だったので、まあ退職ってことでいいかな。

 

3年弱は長かったような、あっという間だったような。終わってしまえばなんとでも言えるもので、楽しかったな、寂しいなという気持ちで上書きされている。胃薬を飲みながら会社に通っていた時期もあったし、しんどかったこと、嫌だったこと、ムカついたこと、辛かったこと、その他諸々の負の感情を抱く事柄もたくさんあったけれど、その辺は綺麗さっぱり忘れてしまって楽しかった思い出で包んでしまおう。わざわざ嫌だったことを思い出すことはない。

 


せっかくなので最終週はちゃんと振り返ろうと思う。

 

12/12、火曜。

月曜は有給を取っていたので、これが最後の週の始まり。何してたっけな。いいかげん引き継ぎ資料を作ろうと思っていたけれど、後輩が切羽詰まっていたのでその手伝いをしたりしていて、結局何も進まず。後輩たちからは「なんでこのクソ忙しい時に辞めるんですか」などと詰られて、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。退職届を出した時にはまあ大丈夫かなと思って12月末で辞めることにしたのだけれど、1月とかにしとけば良かったな、なんて。

あとは退職時に返すものとか手続きとかを総務の人に聞いたりした。

 

12/13、水曜。

この日も有給を取っていた。祖父母の家を訪ねて様子を見に行ったあと、四条の高島屋で最終日に配るお菓子を物色した。50人くらいの会社でどの部署にもお世話になっているし、配るなら全員にかなぁということで、無難にシガールを選んだ。一人当たり100円くらいが相場っぽいところ、30本入り×2箱で5000円くらいだったからまあすごく妥当なラインだと思う。

それから特にお世話になった何人かの人たちには別で何かを贈ろうと思っていて、それはめちゃくちゃ悩んだ。あまりにも綺麗で高価なやつはなんか気を遣わせてしまうような気がしていて、そんなに飾らず普通に美味しい、それでいて上品なお菓子って難しい。高くて小さいもの1個だけ、というのもなんか違うし。500円〜1000円くらい、小さすぎず大きすぎない、何個かセットになっているようなやつがいいかなと思って、結局商店街の洋菓子屋さんで700円くらいのプチギフトセットを買った。でももっと良い選択肢があったような気もしている。

夜は仲のいい人たちと焼肉で送別会。平日ど真ん中にも関わらず送別会を開いてくれる関係性はとてもありがたいですね。愚痴がメインだったけど、こういう愚痴を言い合うことももうないんだろうな、と思うと少し寂しくなる。

 

12/14、木曜。

フルで普通に働くのはこれが最後の日。何をやってたかはあまり思い出せないが、引き継ぎ資料を頑張って作っていたんだと思う。完成には程遠い出来で、でももう間に合わない。この日が会える最後の日、という人もいて、お別れの挨拶をしていた。

この日も送別会で、別の部署のそんなに関わりの多くない人が開いてくた。聞けば今まで辞めていった人たちの時も開いてくれていたらしく、そういう人がこの会社には少ないのですごくありがたく嬉しかった。水曜も一緒だった先輩と3人でこの日も焼肉を食べながら会社の愚痴。どうにかしてこの会社がいい方向に向かって行ってくれないかと願うばかりだけれど、私にはもうどうすることもできない。

 

12/15、金曜。

本当に最後の日。木曜金曜と感傷に浸りたくて、普段自転車で15分の道を40分歩いて通勤したのだけれど、それを後輩たちに話したら口々に「キモい」と言われてしまった。ある後輩からは「今まで変な人だと思ったことは沢山あったけどキモいと思ったことはなかったのに、今日初めてキモいと思った」などと言われてしまう始末。まあこのやり取りをここに書いてる時点でキモいのかもしれない。でも多分辞める時になったらこの気持ちわかると思うよ。

午前中は引き継ぎ資料の作成を引き続き頑張り(結局完成はできなかった、後輩ごめん)、午後からは挨拶回りと片付け。挨拶回りではまだ私が辞めることを知らない人がいてとてもびっくりされることもあった。すみません、でもこれは会社が辞めることを発表してくれないのが悪いんです。

色々な人から夢に向かって頑張ってね、応援してるよ、という声をかけてもらった。本心かどうかなんてわからないし、中には辞めていくことを良くは思わない人たちも沢山いるだろうけれど、とはいえ素直に受け取っておく。別に今更疑ってもしょうがないことだし。

もう会うことはないのだろう、という人たちもいる。そのことはやっぱり寂しい。でも人生はそういうもので、今までもそういう別れはいくつもあった。だから大丈夫。

前の部署の上司からは、とても成長したなと思って見ていた、と言ってもらえた。一年目の私は結構ひどかったけれど、そこからは頑張ったなと自分でも思っていたので、そう言ってもらえるのはとても嬉しいことだ。

それから、後輩や隣の部署の人たちからは贈り物をもらってしまった。そんなのいいのにと思いつつ、そうやって私のために何かを用意してくれるという、その気持ちがとても嬉しくて、ちょっと泣きそうだった。自分勝手に辞めていくのに、そんな私を惜しんでくれて、私のことを思って贈り物をしてくれる人がいるということ。そんな素敵な人たちに囲まれて仕事ができて幸せだったなという気持ちと、惜しんでもらえるくらいちゃんと私はこの会社で頑張って生きていたんだなという安堵の気持ちと。

体調不良で休みになり、会えなかった人たちもいた。でもその人たちも電話で挨拶をしてくれたり、チャットで激励の言葉を送ってくれたりした。そのこともやはり嬉しくて、ジーンとくるものがあった。

挨拶回りを終えたあとは片付けを頑張っていたのだけれど、これが終わらない。もっと前から片付けておけば良かったなと思いつつ、どこまで片付ければいいのかの指示もなかったから、もう最後は適当になってしまった。もっと綺麗な終わらせ方をしたかったのにな。でもそれが私の人生なのかもしれない。

 

全てを終えて会社を出ると、夜空に二日目の月が輝いていた。綺麗だった。

寂しい気持ちはもちろんあったけれど、でもとても晴れやかな気持ちで、これが終わりというものなんだろうな。

もうここで働かないんだ、という実感はまだない。まだ普通に働いて、後輩たちと愚痴を言い合って、みたいな日々があるような気がしてしまうけれど、もうそういう日々は訪れない。実感を得るのにはもうしばらく時間がかかりそうな気がしている。年明けには一回、諸々の手続きのために会社を訪ねることになる。その時、初めて私はもうこの会社の所属でないことを実感するのかもしれない。それまでは少し、このまま実感のないままでいてみようかな。

 

(追記):

備忘録として、私が退職した際の手続き等を書き残しておく。

同期や後輩が今後辞める時に役に立つかもしれない、という意味では最後の引き継ぎ資料になるのかな。

 

6月中旬:大学院の受験許可証を発行してもらう必要性から、部長に

・大学院の受験を考えていること

・合格したら退職の意思があること

を、会議室で口頭で伝えた。これは普通に辞める場合には必要のない手続き。

社長とも面談をし、許可が降りた。許可証は自分で作り、それに社長の判子をもらう形だった(これでいいとは思わないが)。

会社としてはこのことをすぐに部長会議で共有し、今後の人員配置等も話し合ったっぽい?

 

9月下旬:大学院の合格が決まってすぐ、部長に

・合格したこと

・12月末をもって退職すること(具体的な日程は未定だが、最終出社は12/15 を考えている)

をこれまた会議室で口頭で伝えた。これは一般的には退職願を出す手続きで、退職願は書面でなくても口頭でも良いらしいので、これで十分だと思う。この時は社長と面談することもなく、特に他のこともなかった。

 

11/1:退職届を出す。

退職届はググって出てきたテンプレートをもとに作成した。白封筒に入れて会社に持っていき、会議室で部長に手渡した。退職届を出すタイミングは退職日の30日前まで(就業規則を確認)だったのでもう少し遅くても良かった。

この際、退職日の確認・最終出社日の確認・有給日数の確認・今後の業務の確認などを行った。

退職日は12/30に設定したが、これは社会保険料の関係から。社会保険は前月末日に所属している組織の保険が適用される。このため12/31退職だと1月の保険は辞めた会社所属扱いで計算されるため、天引きされて手取りが減るが、半分は会社持ちなので実際の負担は安い。一方12/30退職だと12/31には無所属になり、1月分は天引きはされないが国民保険に入る必要がある。これは全額自分持ちなので、結局高くつく。私の場合は12/31より親の扶養に入るため保険料の負担がなく、12/30退職のデメリットがないどころか1月分の保険料の支払いが消えるメリットしかないため12/30にした。

今後の業務については、こんなことをするつもりです、引き継ぎはこんな感じで考えてますというのを説明して終わった。なお、ここから最終出社までの間、引き継ぎの進捗確認をされたことは一度もなかったので、別に引き継ぎちゃんとしなくても辞めれるのでは?

また、

・会社からは私の退職について直前まで公表しないこと

・個人的に退職の話を伝えるのは構わないこと

・業務の関係で総務の人には伝えること

が言い渡された。

会社は結局最終出社日になっても公表しなかったので、周りに一切言わず、引き継ぎも一切行わずに最終日を迎えて辞めることも可能かもしれない。というか退職が公表されていない以上、引き継ぎ業務って出来なくね?

会社からは公表しないという話だったが、部長会議等々でも一切議題に上がらなかったらしいので、本当に誰にも言わない会社のよう。社長と面談もなかった。

公表がないということは、退職届がちゃんと受理されているかどうかすらわからないということ。内容証明郵便で送ったわけでもないから、握りつぶされていても証拠がなくて困ったことになる。会社を信じていないわけではないが……。

 

11/30:最終日の流れについて部長に質問。午前休などで半日だけにして、挨拶回りと片付けをするということだったが、私は有給を半日使うのは嫌だったのでフルで出社することに。お菓子配りにも言及されたが、別に義務ではない。

 

12/12:総務の人に問い合わせ、返すものなどをようやく把握。この辺って会社側から話が出るものでは?なぜこちらから問い合わせないといけないのかはよくわからない。

 

12/15:最終出社。特段指示はなし。普通の服で来て、普通に仕事をし、挨拶回りも適当なタイミングで行き、片付けもどのくらいすればいいのかも指示がないまま。いまだに発表もなく、本当に辞められているのかがわからない。