思い出の向こう側

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座右の銘

あなたの座右の銘って何ですかーー。

ありがちな質問ではあるけれど、それを聞かれたことは今までの人生で多分なかった。なかったので、明確な答えを私は持ったことがない。持つべきだろうなと思うし、なんなら就活面接の定番だから用意しておく必要はあったが、サボっていた。

 

今ふと自分の座右の銘に思いを馳せて、確たるもののなさに戸惑っている。

 

座右の銘には社会的な回答として持っておく側面と、人生の指針として持っておく側面とがあると思う。前者は表面的で、後者はもっと本質的だろう。

 

子供の頃は、持っているとかっこいいな、くらいの意識だった。座右の銘で何か小難しい言葉を引っ張り出してくることに、少しの憧れとかっこつけの恥じらいみたいなものがあったのは何となく覚えている。斜に構えた子供だったのでそういう言葉を選べず、かといって素直な言葉を選べるほど素直な人間でもなく、だからか私は座右の銘を持っていなかった。つまり表面的にしか座右の銘を捉えてはいなかった。

 

大人になってからは、「明日は明日の風が吹く」を選んでいた。好きな言葉ではあるし、それを信条にして生きてもいるのだけれど、これが座右の銘かというと何か違うような気もする。

明日は明日の風が吹く」を指針にして良いことがある場面って多分そんなにない。クヨクヨせず、ミスを引きずらずに済むという効果はあるだろうけれど、明日の自分が今日の自分と違うかもしれない不安を想起させるというデメリットの方が大きいかもしれない。これを掲げていてはあまり幸せになれないんじゃないかと思ったりもする。

そして、この言葉はそれ自体が芯のなさを表しているようでもあり、座右の銘という一本通ったものがない私を的確に表しているのかもしれないなとも思う。私にピッタリな言葉ではあるが、今私が求めているものはそれではない。

 

もっと前向きな言葉の方が、自分自身にとって良い気がする。

人生を歩く指針として持っている言葉が座右の銘だとするならば、道を指し示してくれる、迷わないようにしてくれる言葉の方がいい。人として歩みたい道を照らしてくれる言葉がいい。忘れがちだけど大事にしておきたいこととか。特に今は頑張りたい時期だから、頑張る支えになる言葉だと良いな。

別にことわざとか偉人の言葉とか、そんなかっこいいものでなくていいから。ありきたりだっていいから。

 

何がいいだろうか。色々振り返ってみると、私は歌詞に支えられて今まで過ごしてきた節がある。好きな言葉を考える時、大抵は好きな歌詞から出てきたりする。あるいは好きな小説とか。そういうものから選んでいこうかな。

 

あとは私の好きな人の好きな言葉に「いつお別れしても後悔しないような付き合いをしなさい。一期一会。」というものがある。忘れがちだしいい言葉だ。それでもいいな。

 

少し考えてみます。今まで出会った言葉の中からきっといいものが見つかるでしょう。今年中に決められたらいいな。それを今年の一つの目標にしておきましょう。