思い出の向こう側

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秋、そして冬へ

10月になった途端急に寒くなり、長かった夏が終わった。

秋がやってきた。

季節の変わり目にあって今年も例に漏れず、体調を少し崩している。環境の変化に体がついていけず、自律神経が狂っているのか、変な汗をかくことが多い。同じ環境にいても、暑いと感じたちょっと後には寒さを感じていたり、ずっと変だ。秋は過ごしやすい季節のはずだけれど、始まりにはいつも苦労する。そして最近はどんどん秋が短くなっていて、過ごしやすさを味わう間もなく、すぐそこに冬がやってくる。

 

冬が近づいてくるということは、別れが近づいてくるということ。会社の人との別れもそうだし、引越を年明けぐらいにしてしまうから京都にいる人たちとも一旦お別れになってしまう。その切なさや寂しさが焦りとなり、不安定な心と体になってしまっているのかもしれない。

春ではなく冬を別れの時期として選んだのは、ゆっくりする時間が欲しいという理由からで、旅行したり免許を取ったり、仕事をしている日々ではなかなか難しいことをするための空白期間にしたいと思っての選択だった。

それに加えて、春に出会いの意味だけを持たせたかった、みたいなこともあるのかもしれない。冬に別れを押し付け、寂しさや切なさを全てそこに置いていって、春には未練なく次の場所へと進めるように。私は不器用な人間だから、すぐに切り替えることができない。だからこそ私には空白、余白が必要なんだと思っている。

そもそも思い返してみると、最近では別れは冬にやってくることが多かった。だから無意識のうちに冬を選んでいたのかもしれない。そして不意にやってくるかもしれない別れが、今はとても怖い。

 

少しずつお別れをしていかなくては。部屋の掃除や片付けもそうだし、お世話になった各所へのお礼だったりも。10年弱住んだ京都からの離別はやはりしっかりと味わっていくべきものなんだろうなと思うから、ゆっくりとさよならをしていこうと思う。

秋が秋のままで日々が過ぎていくうちに、冬の準備をしておきます。