思い出の向こう側

好きなものや思い出について書いたりしています

12月

12月になった。

早いものでもうあと2週間で私は会社を辞める。本当に早い。カウントダウンが一桁になり、仕事ももうだいぶ手を離れた。あとは引き継ぎ資料の作成と、後輩の手伝いと、雑務、そして残っている案件の処理。微妙に時間を持て余しそうで、でも油断すると全然足りなくなる。終わらなかったら明日やればいいか、というのがもう成り立たなくなるわけで、仕事量の調整が難しい。綺麗に終わらせて辞めたい。

 

定時の空はもうすっかり夜。夕焼けなんてものはどこにもないけれど、その代わり見上げる星空は綺麗で、私は案外冬の定時が好きなのかもしれない。

冬のひんやりした、時折刺すような空気が好きだとようやく気づいた。どうしようもなく寒いというわけではない、5℃〜10℃くらいの空気。ずっと苦手だった冬が少し好きになり、その分だけどこか晴れやかな気持ちを抱いている。寂しさの方が強いのには変わりがないけれど、ちょっとだけ前を向けるようになったかな。きっといいことだ。

 

2年前、あるいは1年前のブログを読み返してみる。会社に行きたくない、辛い、辞めたい、仕事が体に合わない、向いてない、みたいなことを定期的に書いていた。誰にも頼れなくて、苦しくて。今はもう逆で、辞めることが決まってからは辞めたくない、寂しいなんて気持ちがずっと溢れている。

1年目、2年目はまだ労働自体にヒイヒイ言っていたけれど、3年目になるともうだいぶ労働に慣れ、会社にも慣れて割とすんなり仕事ができるようになった。少なくとも以前とは違って苦しい思いをずっと抱えながら働くことはなくなっている。昔の人が、3年は続けなさいと言っていた意味が少しわかったような気がする。なんだかんだで働けるようになるんですね。

仕事が楽しくなったところで辞めてしまうのはなんだか勿体無い気もするし、会社の人たちと仲良くなってきたところで辞めてしまうのもなんだか寂しい。もう少し長く、1月とかまで働いてもよかったな、なんて思うのは未練だろうか。もう後戻りもできない。これでいいんだと胸を張って言えるほどには私は選んだ道に自信を持てないでいるが、それでも前を向いて歩いていくしかない。

3年弱の間、ほぼ毎日のように顔を合わせていた人たちと、ある日急にパタっと会えなくなる。その事実が私を苦しめる。なんだかんだ言ってもこの職場が好きだったんだな。嫌なこともあったし、こんな会社辞めてやるって気持ちになることもあったけど、楽しい時間もちゃんとあった。楽しい思い出だけが残るなら、それでいいのかもしれない。

あと少しの日々。噛み締めながら過ごしていきたいな。

 


 

京都にいる最後の秋に紅葉を見納めしてきました。写真だけ載せておきます。

 

常寂光寺。京都で一番好きなところだったから、見れてよかった。12/2、ちょうど見頃だった。



高雄に行って神護寺西明寺。11/23、少し見頃は過ぎていたけれどそれでも綺麗だった。